平日の映画館が好き

ブラックサイト』 (2008/米) ★★☆☆☆

事件が加速すると、支離滅裂っぷりも加速。現実味を帯びた犯罪と、自ら罠に陥っていく捜査方法のおバカ具合、この両者の微妙なライン(描写)が下手くそにしか思えない。サイバーチームのくせしてアナログ思考。力技すぎる…。グロさのみ買います。@新宿スカラ座

ダイアン・レイン主演のスリラーホラー。平日昼間の新宿スカラ座は、良い意味で寂れた趣のある雰囲気。若干スクリーンが観づらいのは難点。グレゴリー・ホブリット監督らしく見せ場はしっかり用意されているが、いかんせん脚本がお粗末。ダイアン・レインも老けたなぁ。

              1. +

『ミスト』 (2007/米) ★★★★★

あまりに非現実だ。でも映画の中では言うまでもなく現実なのだ。主人公の目前には悪魔のような霧と、混沌とする人間が実際にいたのだ。良い映画に惹き込まれると、一歩引いて観察する自分と、理性を失って没頭する自分がいる。それが心地良い。@有楽町スバル座

スティーブン・キング原作×フランク・ダラボン監督のパニックホラーテイストなドラマ。謎の霧に覆われた田舎町。そして異変。たまたまスーパーマーケットに居合わせた人達は身動きができず、見えない恐怖と向かい合う。

ダラボンといえばキャリアの割には監督作品が少ないが、とても巧い作品を残しているという印象。脚本家でスタートし、元々はホラー映画の畑にいたというだけあって、この作品も例に漏れず「怖い」し、「巧い」のだ。「本当に怖いのは人間」だということを改めて思い知らされる。衝撃的な作品。

そういえば数年前『エルム街の悪夢3/惨劇の館』を見たとき、クレジットにダラボンの名前があって驚いた記憶がある。この作品はシリーズを通しても個人的には物凄く駄作ではある。でもまさか7年後(1994年)に『ショーシャンクの空に』を完成させるとはね。