わかっていらっしゃる

今読み進めている森博嗣の『封印再度』。まだ序盤だが、本筋と全く関係のないところで、実に共感できる文章があったので引用させて頂く。登場人物の漫画家・香山マリモの内面に触れる一文。帰省する途中の、彼女の心中。思わずニヤニヤ。(これから読む人はスルー)

買ったばかりの新しい車だった。しかし、クリスマス・イヴだというのに、一人きりで何時間も車に籠もっている自分が酷くつまらない、とマリモは思う。親しい友達も、多少の脈ならある恋人も、いなかったわけではないが、実は、このつまらない一人の空間が一番落ち着いた。人里離れた山奥で一人、という状況ではなく、たとえば、喧騒なゲーム・センタのコクピットで一人、そんな孤独が心地良いのである。 --- 『封印再度 WHO INSIDE』(講談社文庫)著:森博嗣 P118より ---

まさに、ゲーセンで遊ぶ自分が同様。孤独にも色々あって、寂しさだけではない。気持ちが晴れ晴れすることもある。単純に「ぼくはげーむせんたーがすきです」というシンプルな解釈もできるけどねw